最近ブロガーやブログアフィリエイターの中で、ちょっとした話題になっていることがあります。
それは、「ブログはオワコン」というキーワード。
僕もブロガーの端くれとして、この事について触れないわけにはいきません。
ということで、今回はブログはオワコンと言われる理由や、そうじゃないという理由を中心に、じゃぁ僕はどう考えているかということをお話したいと思います。
目次
世間ではブログはオワコンと言われてはじめてます
さて、「ブログはオワコン」という言葉ですが、非常にキャッチーで、ブログに携わる人は絶対に何がしかの興味を引かれてしまうのではないでしょうか。
でもそもそもオワコンという言葉の定義や、一体なぜこのようなことが話題になっているのでしょうか。
オワコンという意味は?
そもそもオワコンという意味は、僕個人としては「オワコン」という言葉は「終わってるコンテンツ」というそのままの意味で捉えています。
つまり、すでに死に絶えたコンテンツであったり、死にゆくことが目に見えているコンテンツのことを指します。
この認識は、すでにインターネットでは当たり前のようにされており、wikipediaでも以下のように書かれています。
オワコン(おわコン、終わコン、終わったコンテンツとも)とは、主に一般ユーザー又は、個人ユーザーに飽きられてしまい、一時は栄えていたが現在では見捨てられてしまったこと、ブームが去って流行遅れになったこと、および時代に合わなくなった漫画・アニメや商品・サービスを意味するインターネットスラングである。
このように、「死に絶えてしまった」とまでの書き方ではありませんが、やはり飽きられていて、見捨てられてしまったというような、ほぼ終了・ほぼ死亡的な意味合いで書いてあります。
いずれにせよネガティブなイメージであることは確かです。
イケハヤ氏が火付け役
では、何故ブログがオワコンと言われるようになったのでしょうか。
その理由は、ブログの超推進派であったイケハヤ氏がYouTubeでそのような内容の動画を流したことに由来します。
従来、ブログを超勧めていた彼から正反対とも言える「ブログは終了。動画やれ」というメッセージが発せられたことに、ブロガーさんたちは驚き、話題を誘いました。
オワコンだと言われる根拠
あれだけブログを勧めていたイケハヤ氏がブログをオワコンと言うには、それだけの理由はあります。
動画の中でも語っていましたが、それは以下の理由です。
すべてがイケハヤ氏の考えというわけではなく、僕の意見や考えも混ぜています。
理由1 検索結果で回答が表示されてしまう
まず、googleの検索エンジン自体が大幅にバージョンアップしたことで、検索→ページに訪問→知りたい情報を得る という従来の流れをしなくても良い状況になっていることが挙げられます。
かなり以前から、 ピンポイントの地域の天気を知りたいときは、「◯市 天気」と調べれば、その地点の天気が検索結果の画面に表示されたり、 ある地点からある地点までの経路や所要時間を調べるときに「◯駅から◯駅まで」のような検索をすることで、同じく検索結果に公共交通機関の情報をダイレクトに表示されるようになっています。
本来であれば、天気予報のwebサイトであったり、乗り換え案内のwebサイトを経由して情報を得ていたのが、ダイレクトに結果を知ることができるようになっています。
恐るべき利便性と言えますが、googleは別にwebサイトを見てもらわなくてもユーザが欲しい情報を、正確に、素早く与えられれば良いという考え方に基づいています。
このように、情報をwebサイトやブログで得なくても、googleの中の人がさっと答えを用意してくれるという機能がかなり進化しています。
その結果、ブログに限らずwebサイト全般で、サイトへのアクセスを必要としなくなる点がオワコンであるという論拠となっています。
理由2 仕組みとして古いフォーマットである
次に、前身であるcgiでの日記システムから数えれば、ブログ自体が20年に近いような長い歴史があり、古いフォーマットのツールであることが挙げられます。
ブログが出た当初は、コメント機能やトラックバック機能など、SNS的な「つながる機能」も画期的であったのが、長い歴史の中でそれなりに古さを感じられるようになってきました。
決して古いものが悪いとかいうつもりもありませんが、より情報を伝播できる新しいメディアやツールが現れたことで、相対的にブログはその長所を失っていったという点が挙げられます。
理由3 5Gの到来により、テキスト中心のブログからリッチメディアにシフトしていく
次に、閲覧する通信環境についてです。
「5G」と言われる高速モバイル通信がいよいよ2019年から試験運用が開始されます。
家庭用のネット回線は、古くはアナログからISDN、ADSL、光ファイバーなどに大きく進化してきたわけですが、モバイルにも同様に3Gや4G(LTE)にシフトしたときのような回線の強化が行われるのです。
正しく言えば、4Gになったときの変化よりも遥かに大きな変化と言えるでしょう。
簡単に言えば、通信速度は4Gの100倍、基地局の容量は1000倍、そして超低遅延という超高スペックの通信ができるようになります。
それにより、従来「ギガが減る」という理由でYouTubeや音声でのコンテンツなどの比較的通信量が大きいメディアを避け、仕方なくブログやテキストベースのサイトを見てきたユーザが減っていくというのが論拠です。
理由4 SNSからの流入の割合が増えていく
ブログは基本的にSEOに強いメディアだと言われています。
googleなどの検索エンジンにとって、テキスト情報ほど理解しやすい情報はなく、結果として検索エンジンの上位に表示されるケースが多いのは事実だと思います。
一方、検索とは別の入口として、twitterやFaceBook、InstagramなどのSNSも成長しています。
若者を中心に、それらのSNS内で情報を入手するという流れがあることも事実でしょう。
検索離れという言葉もちらほら耳にすることもありますよね。 その結果として、検索エンジン便りのブログは相対的に集客力を失っていくのではないかというのが論拠です。
理由5 動画や音声に比べ、わかりにくく、情報量もかなり少なくなる
これは、テキストであることの宿命でもあります。
例えば、小説を読むより、それをドラマ化やアニメ化したものを見るほうが楽に理解ができると思います。
画像や音声は、テキスト情報よりも圧倒的な情報量で、理解を助け、そのニュアンスを細かく伝えることができます。
人間は何をするにも「楽になりたい」という欲がありますので、動画や音声が当たり前に使える環境になれば、確かにテキストで情報を得る必要性は減るかもしれません。
理由6 検索結果がYouTube優先になってきている
これは検索キーワード(クエリなどとも言う)によって異なりますが、googleの検索結果自体が多様性を持つようになってきています。
静的な従来のwebサイトだけでなく、ショッピングができたり、画像を表示したり、PDFファイルのリンクを表示したりといった変化が起きています。
検索結果に同じような情報が複数あっても仕方なく、1回の検索で確実に得たい情報を得られるような仕組みになってきているのは理由1でも述べたとおりです。
YouTube動画も検索に対する答えとして、検索結果に表示されることが増えてきました。
この流れが進めば、「全ての検索結果が動画になる」とは思えませんが、今と比較すればもっともっと動画が占める割合が増えていくことでしょう。
これには、動画の内容をgoogleのAIが理解をする というプロセスが必要になってきますが、すでにそれらはYouTubeの機能で字幕を自動表示したり、多言語化を自動でしたりする機能が備わっていることで高いレベルで可能になっていると言えるでしょう。
動画に含まれる音声や画像から、その動画は何についての情報を持っているかをAIが判断し、検索結果に少しずつその検索の答えとして準備しているのです。
オワコンではないという根拠
ここまでは、ブログはオワコンと言われる理由を書いてきました。
一方、ブログはまだオワコンじゃない!という意見も見られます。
その非オワコンの論拠も述べていきましょう。
理由1 リッチメディアが再生できない環境でも見られる
一番大きいと思われるのは、やはりリッチメディアと言われる動画や音声コンテンツは音を伴う事が多いからということでしょうか。
例えば電車での通勤中や、仕事中等にコンテンツを見る場合、音を出すことは周りの迷惑になる場合があります。
さらに、そもそも自分の嗜好を人に知られることにもなるので抵抗があるでしょう。
BluetoothイヤホンやAirPodsなどの音声機器も充実してきていますので、周りに迷惑を掛けなくても良くなってきていますが、やはりそれを装着する手間や煩わしさは回避できません。
そういう意味で、リッチメディアは公衆の環境では再生しにくくいという点は将来も大きく変わるものではないのかもしれません。
つまり、ブログのような旧来のテキストメディアもニーズは減らないというのが論拠です。
理由2 まだまだ稼げている人が多い
これはちょっと僕レベルの稼ぎでは実感することもできないのですが、未だブログでのアフィリエイトやアドセンスも収益力があるという人も居ます。
確かに、TVや雑誌が中心の非webの広告媒体もどんどんwebにシフトしていく流れは止められず、その流れの中では動画だけでなく、ブログなどのテキスト中心のサイトにもまだまだ資金が向かうだろうというのが論拠です。
理由3 広告主の出稿はまだ動画などのメディアには懐疑的
次に、広告媒体としてのウェイトはまだYouTubeに向ききっていないのではないか?という点があります。
一部の人気YouTuberなどへの個人的なタイアップ広告は別として、従来のAdWords(AdSenseの逆の広告主用のサービス)の出稿先としてもまだまだ動画への出稿は少ないような印象です。
これは僕自身がサラリーマンとして、AdWordsをある程度の予算を与えられ運用している中での印象でしかありませんが、まだまだ費用対効果の部分で動画には予算を割きづらい印象です。
もちろん、これはこの先変わってくるとは思いますが、あくまで現状では完全に動画に広告費が集中するという事はなさそうな雰囲気を感じています。
ブログの未来は確かに成長性があるとは言えないかな
以上、ネット上の意見や僕個人の感覚を交えて、ブログがオワコンであるという根拠やオワコンでないという根拠を書いてみました。
僕個人の考えとしては、オワコンであるということまではまだ言えないが、それでもこの先大きく伸びるメディアでもなく、相対的に重要度は少しずつ下がっていくメディアだと思っています。
その結果、広告費の集まりが他のメディアに向かうことになり、ブログで稼ぐアフィリエイターの一人ひとりの稼ぐ期待値は下がっていくものと思います。
その意味においては「オワりゆくコンテンツ」として、オワコンとも言えるのかもしれません。
特に5Gの普及は、インターネットのあり方が大きく変わるきっかけになるでしょうし、それにより情報量が少ないことがアドバンテージになるという状況は確実に減っていくでしょう。
今回の論争は、オワコンを極論として捉えればややドラスティックな表現であると思いますが、基本的には斜陽文化であると言える点においてはイケハヤ氏の発言は的を得ているのではないでしょうか。
ただ、イケハヤ氏にブログを勧められブログを始めた人にとっては、いきなり「オワコン」と言われショックを受ける気持ちもわからないではありません。
逆に、ブログに限界を感じ、一気にYouTubeに舵を切ったイケハヤ氏の小回りの良さも特筆すべきものがあるでしょう。
その意味で、どちらの意見も感情的・論理的に受け入れることもできるのが実際です。
誰でもブログやSNSと相性いいわけでもないし、好きなのに注力したらいいと思う
ではブロガーである我らはどうしたら良いのでしょうか。
もちろん僕もそこのゾーンに該当するわけで、どう動けば良いかの意思決定に少なからず影響をしているのも事実。
イケハヤ氏は、こう言っています。(言葉は変えましたが言おうとしていることは間違ってないと思います)
迷ってる暇なんて無いよ。
結局どれが当たるかなんてやってみた結果でしかわからない。
だからホリエモンの「多動力」という言葉通り、ブログもSNSもYouTubeも全部に手を出せばいいじゃん。
と。
これは本当にそのとおりだと思います。
自分の判断の責任は結局自分しか取れないのだから、ブログに未来があると思えばブログに注力するのもよし、YouTubeに舵を切るならそれでも良し。
でもその結果なんてわからなんだから全部手を付けておけば良い。
という当たり前の結論に行き着くわけです。
稼ぎたいなら広告費が集まるメディアに進む方が期待値は高いし、楽しみたいなら得意で好きなメディアに取り組めば良いだけ、ということでもありますよね。
まとめ
ブログというメディアは成熟しきった感もあり、今後大きく伸びることはないのかもしれません。
僕たちいちブロガーも、このような各メディアを取り巻く環境をしっかり捉え、自己を表現しながら稼げるようなフィールドを追いかけていきたいものですね。