高校や大学を卒業して、いざ就職。
かつては終身雇用制度により、就職は結婚と同じようなモノということで、就職は定年退職までの約40年間を左右する最大の選択だった時代があります。
今では割と簡単に解消、すなわち退職・転職出来るような風潮になってきています。(離婚も同じで簡単になりました。。。)
ですが、まだまだ会社を辞める、移るというのは抵抗がある方が多いです。
でも、そのまま嫌いな仕事・好きではない仕事を40年間も続けることが良いことなのでしょうか。
今回は嫌いな仕事や、嫌いとは言えないまでも楽しくない仕事を40年も続ける事は止めたほうが良いよ、という話をしたいと思います。
目次
嫌いな仕事でも楽しみを見つけるというのは幻想
どんな仕事も長く続ければプロフェッショナルになることは出来ると思います。
たとえそれが好きじゃなかったり、嫌いな仕事であっても。
でも諸先輩方や、いわゆる「為になる本」などでは、嫌いな仕事・好きじゃない仕事の中でも楽しみを見つけて長く続ける事が大事。
そんな教育、いや洗脳がサラリーマンには長い間植え付けられているのではないか、と思うのです。
これは全くの幻想であり、やっぱり嫌いな仕事・好きじゃない仕事の中で、心底楽しめる事は無いでしょう。
もし楽しみを見つけていると思っているなら、さきほどのような教育により自らを麻酔にかけ、楽しんでいるように錯覚させているだけです。
仕事が就業時間近くなったり、金曜日になったりすれば「早く仕事終わって遊びに行きたいな」と思うでしょう。
それが本当は楽しんでいないことの現れです。
40年=約86,000時間を無駄にすることに
40年間を、時間に直してみましょう。
1日の就業時間が8時間、1ヶ月を20日労働と仮定すると、 8時間✕20日✕12ヶ月✕40年=76,800時間 という計算ができます。
約77,000時間もの時間となります。
もちろん、通勤時間は含まれていませんし、残業・休日出勤等が最近は減っている傾向とはいえ、少なく見積もっても1日1時間は通勤時間や残業に費やしていると思います。
すると、86,400時間となります。
つまり、約86,000時間を好きでも無いことに費やしていると言い換えることができます。 これって膨大な時間ですよね。
86,000時間あれば好きなことで生きていける
86,000時間もあれば、好きなことだけを学習し、実践し、極めればその道のプロフェッショナル、いや、師範クラスまで自分を高めることができます。
一般的に、1つの分野に5,000時間をかければその分野でプロになれると言われることが多いです。
つまり、1つの分野だけでなく、少なく見積もっても10分野から、最高17分野もの分野でプロになれる時間があるのです。
これはすごいことです。
しかし、10分野も好きなことは無いかもしれません。
その場合はもっと減らして、2-3分野でももっと深耕すればよいのです。
すると、その分野ではプロフェッショナルを通り越して完全に神クラスまで高めることができます。
それが3分野あれば、掛け合わせの法則で 1万人に1人の3乗=100億人に一人という計算になり、理論上世界でもNo1の人間になれるわけです。
確実に飯を食えるレベル以上の生活は送れるでしょう。
もちろんその最初の1分野を極める5,000時間も最初は時間を作るのは大変かもしれませんが。
そこは投資と割り切り、その間の食い扶持は最低限確保しながら学ぶ必要があります。
嫌いな仕事をしながら、最初の1つの武器を作ろう
最初の武器である得意分野を手に入れるにも、5,000時間が必要になります。
この時間を掛けるときの日々の生活費を稼ぐ必要もあるでしょう。
その場合は仕方ないです。
サラリーマンとして嫌いな仕事をしてもいいし、自分の武器となる分野の仕事で安月給で働いて、労働時間を武器の作成時間に充てる。
ということでも構いません。
とにかく、学習を続け、最初の武器を一つ手に入れましょう。
でもこれは今の若者の話
ここまで書いてきたことは、実は今の若者にだけ言えることかもしれません。
ある程度の年代 つまり40才以上には、もう残された時間が絶対的に少ないのです。
40才から1つの武器をまず身につけ、他の分野も極めようと思うと、単純に86,000時間の半分はすでに終わっているのですから。
しかも、家族やマイホームや老親等、リスクを取っていくための「枷」となる要素が増えることで、好きなことだけで生きていくということが難しくなってくるからです。
その点若者はそういったしがらみも、失敗した場合のリスクが低く、致命的な失敗をしない限りは何度でもやり直しが利くので、気軽にスタートが切れます。
まとめ
えらそうに色々と書いてきましたが、自分自身そこまで思い切りが出来なかったりもします。
なんだかんだ目先の収入や定職に惑わされ、社会人として20年近くを過ごしてきました。
そんな自分だからこそ、今激しく後悔しています。
こんなことを20年前に言ってくれる人が居たら、、、という思いで20年前の自分に向けて書いてみました。