家計管理は決して1日、1ヶ月、1年という単位だけで考えてはいけません。
そもそも、なぜ家計を管理するかというと、長期的かつ将来のお金の動きを予測し、いろいろなリスクに備えるという意味があります。
でも毎月の家計簿ではそこまで長期的なことは管理できませんよね。
今回は、家計簿とは別のライププランニングシートとその使い方をご紹介したいと思います。
目次
ライフプランニングシートって何?
まずは、ライフプランニングシートのテンプレートをご覧ください。
→google スプレッドシート ライフプランニングシート
一例にすぎませんが、このようなシートになります。
是非テンプレートとしてコピーしてご利用ください。
パッと見て意味がわかる方も多いと思います。
この表は、1年ごとのお金の出入りを予測し、その年の年末のお金の状況を予測するためのものです。
横軸が年で、縦軸が収入・支出項目や、家族のその年の年齢などの情報です。
入力の仕方
- スプレッドシートをコピーします。(エクセル形式でダウンロードしても良いですね)
- B44のセルに、今年1月1日時点の現金・預金の合計額を入力してください。(↓画像の青い部分です)
- あとは、家族の年齢の部分や、収入・支出の項目を自分流に書き換えて、各年の収入に数値を、支出にマイナスで数値を入力していきます。
これだけで、一番下の行に、その年の年末の資産残高が計算されます。
ここで注意をしなければいけないのは、年末資産残高がマイナスの年があってはまずいということです。
一旦入力してみてマイナスになった場合は、それまでのどこかで支出を減らす計画にする必要があります。
何をもって「お金」とするか
まずは、この表に入力する「お金」の概念です。
「現金」と、すぐに現金化できる「預金」をお金として考えます。
ですので、10年の定期預金や、個人年金などすぐに現金化できないものは一旦お金が出ていったものとして取り扱います。
したがって、例えば個人年金が60歳で満期になるなら60歳の時点で現金収入として考えます。
いつつくるの?
この表はいつ作るのが良いでしょうか。
基本的には、まずどのタイミングでも良いので、一度作ってみましょう。
年始でないと作れないわけではありません。
精度はどうなの?
この表はあくまで予測です。
将来どころか来年の給料やボーナスですら正確には予想できないでしょう。
ましては年金の受取額など、制度どおりもらえるような気配も無いですよね。
正直、長期的に見る場合、少しの計算や予測のズレが何十年のうちに膨大な金額のズレになりえます。
ですが、そこは怖がらず予測してください。精度は年々時間の経過により上がっていきます。
少し保守的に入力すべき
特にサラリーマンの給与は、定期昇給や出世による手当アップ、業績によるボーナスの増減などは予測しきれません。
ですので、入力する数値はやや保守的に考え、少なめに入力してください。
逆に、食費や光熱費など安定しない支出や、慶弔費などは少し多めに記入することで安全な予測が実現します。
ただ、保守的すぎるのも問題です。
暗すぎる未来しか見えなくなりますので(笑)
「適度な保守的」が肝心です。
肝心なのは定期的にアップデートをすること
この表は一度作ったら終わりではありません。
あくまで長期的な予測の表ですので、その予測・予想が現実的に明らかになった場合はその情報に上書きをしないといけません。
例えば、家を買うというときに3000万円と予想していたけど、実際買ったときには2800万円で済んだ場合などは、住宅ローンの支出にも影響するのでその時点でローンの返済計画をこの表に反映させるべきです。
また、めでたく子供ができたとしましょう。
その時点で、出産費用や育児期間の妻の休職、育児費用や学費、児童手当など沢山の収入・支出が予想できます。
完璧じゃなくてもいいんです。まずは必要な収支項目を並べ、ぼんやりでも入力しておくことが重要です。
このように、最低でも1年に1回は更新すべきですし、もし予測に影響することがらが起きた場合はどんどんアップデートすべきです。
資金不足にならないために今何をすべきか
この表は、作ることに意味があるわけではありませんよ。
作ったら、各年の年末の資産額を確認してください。
そこでマイナスになっている年はありませんか?
もしマイナスになっていたら危険信号です。
もちろん、マイナスということは現金が底を尽きることを意味します。
そうすると、当然お金を増やさないと家計が破綻することになります。
何をすべきかを考える
家計破綻を防ぐためは、収入を増やすか支出をへらすしかありません。
この時代、収入は簡単には増えませんので、基本的には支出を減らすことを考えてみましょう。
- 入っている保険は過剰ではないか?
- 家を買うのをもう少し遅くすべきではないか?
- 子供3人は厳しいな。2人で我慢しよう
- 車を8年に一度買う予定を10年は乗るようにしよう
など。
将来のために今できることを考えることが、将来の生活をよりよいものにするためには重要となります。
まとめ
以上、ライフプランニングシートについての説明と、入力の仕方を説明してきました。
もちろん、必ずしもこの表通りに将来が決まるわけではありません。
むしろ、ズレることのほうが多いでしょう。
ですので、定期的に見直し、そのリスクを認識し、家庭で共有して将来に備えるという事が一番重要です。
どんどん更新していき、良い老後が送れるようになると良いですよね^^