簿記家計簿

複式簿記で家計簿をつければ、家庭に確実にお金が残る!

投稿日: 2018年2月11日      更新日:


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あなたは家計簿をつけていますか?

アニメ「ドラえもん」では、正座をして帳簿をつけながら「今月も赤字ねぇ・・・」と困り顔ののび太ママがよく出てきたのを思い出します。

家計簿は、「簿」という言葉が示すとおり、「帳簿」です。
家庭のお金を管理・記録をする帳簿を「家計簿」といい、日本でも多くの奥様方を中心に活用されていますよね。

奥様方は日々のお金の収支に頭を悩ませ、若しくはほくそ笑んでいるのでしょう。

そんな、家計の状態や収支をはっきりさせる家計簿ですが、賢い人はもう一段上のレベルでつけているのです。
その方法こそ「複式簿記」です。

今回は、そんな家計簿の裏技「複式簿記」について詳しくお話したいと思います。

目次

複式簿記とは?

複式簿記という言葉、聞いたことありますか?

主に会社・法人での「企業会計」に使われる取引記録で使われる帳簿記入方法です。

簿記というと、「なんか難しそう」と敬遠する人も居るかもしれませんが、基本的な部分ではそれほど難しいものではありません。

いわゆる「普通の家計簿」との違い

私達が想像する「普通の家計簿」は、
「◯月◯日 食費で1,000円使った」
「◯月◯日 交通費(バス代)で280円使った」

という日々の現金の動きに焦点をあてて、お金の動きを記入します。
このような考え方を「現金主義」といいます。

また、このような帳簿の付け方を「単式簿記」といいます。
つまり、知ってか知らずかいつの間にか「簿記」をしているのですね。

では、「複式簿記」とは何かというと、
さきほどの「◯月◯日 食費で1,000円使った」を例に上げると

  1. ◯月◯日 食物を1,000円分購入した
  2. ◯月◯日 1で買った食物を380円分消費した(食べた)
  3. ◯月◯日 1で買った食物の消費期限が過ぎたので、450円分捨てた

のような取引に分解をします。

何が違うというと、単式簿記の家計簿では、お金を払った瞬間にその全額が「食費」という費用になるという処理をします。
一方、複式簿記では、支払ったお金が一旦「食物」という「資産」に変化し、その「資産」を実際に食べた日 若しくは捨てた日 に、費用を認識する。

という処理に分解されることになります。

こういった、実際に財産を消費した時に費用を認識することを「発生主義」と言い、企業会計は原則発生主義を採用しないといけないことになっています。

複式簿記で家計簿をつけるメリット

では、家計でこのような複式簿記や発生主義を使うことのメリットを見てみましょう。

メリット1 本当に使ったお金(財産)を明確に出来る

例えば、ある月の月末に、酒屋のチラシに載っていた晩酌用のビールを10ケースまとめ買いしたとします。

家計簿だと、
「◯月◯日 食費(ビール代) 28,000円」
と記入するわけですよね。

でもちょっと待って下さい。
そのビール、今月飲みきるんですか?完全にアル中ですよ。
その10ケースは来月も、再来月も飲みますよね??

もしそのまま家計簿につけると、ビールを買っただけ、食費がグンと上がってしまい、その翌月・翌々月は特にビールを買わなかった分お金を使わないことになります。

そうすると、翌月・翌々月は

あら今月は食費が少なくてよかったわぁ(ニンマリ)。浮いたお金でちょっと贅沢なランチに行こうかしら

となるわけです。
これっておかしいですよね。
ただ先にお金を払っただけですので、別にお金が浮いたとかそういう話ではないはずです。

これを企業に当てはまると、決算の直前に
「今年は我が社は利益が◯億円出る見通しだ。税金を払うのが惜しいから、利益の◯億円全部使って新社屋を建てよう」
という事と同じです。こんなことが通ったら国がたち行かなくなることは明らかです。

これが減価償却だ

だから、建物を建てたときは、お金が建物に変化しただけで、費用はゼロ。

ただし、毎年使っていれば建物もボロが出てきますでしょ。
だからその分は30年間少しずつ費用として計上してもいいですよ。

という計算をするわけです。これが「減価償却」という考え方になります。

減価償却を家計に取り入れる

このような考え方を家計にも取り入れることで、車を買った月・年に一気に赤字ということではなく、
車を使う間、その車の消耗分だけを費用として考えていくことになります。

つまり、家計も減価償却を認識させるわけですね。

具体的に言えば、

300万円の車を買ったのであれば、だいたい10年乗る計算として、毎年30万円ずつ、もっと言えば毎月2.5万円ずつ費用として計算しましょうね。
という事になります。

そうすることで、毎月の費用のバラ付きがなくなり、本当にその月の収支をはっきりさせることが出来るのです。

メリット2 現金以外の支払いも管理できる

あなたはクレジットカードを持ってますか?

主婦の中には、

「クレジットカードは実際にお金が減るのが1ヶ月先になるから家計簿で管理できないから」
「お金を使ってる感覚が無いから、不要な買い物をしちゃいそう」

という理由で、クレジットカードを持たない方多いですよね。

個人的にいえば、それは管理が出来ていないだけで、むしろクレジットカードは使ったほうがお得
ポイントも貯まるし、現金支出を先に伸ばせる分資金繰りがしやすくなるからお得。
と思います。

ただ、それはしっかり管理出来てこそのお話。
普通の家計簿ではクレジットカードで物を買っても現金が減ってないから
「家計簿に記入できない」
となっちゃうわけなんです。

こんなクレジットカードでのお買物も、複式簿記なら問題なく管理ができます。

「◯月◯日 クレジットカードで2,000円借り入れた(借入)」
「◯月◯日 その借り入れたお金で食材を買った」

という2面での取引が記録されるからです。
その結果、2,000円で食材を買ったという事実と、借入を2,000円した という履歴が残るのです。

次月に銀行口座からクレジットカードの利用額引き落としがあった時に、
「◯月◯日 借入を銀行口座から差し引かれて返済した」
という取引になり、引き落としがあったときには費用ではなく、単に財産が移動しただけということになります。(口座残高が借金の返済に使われただけ)

これだけ管理できれば、クレジットカードだろうが借金であろうがバンバン利用して下さい!(暴言)

ちなみに、おすすめクレジットカードは断然楽天カードです。

何故お金が残るのか

では何故、しっかりお金を残すことが出来るのでしょうか。
その理由を考えてみます。

お金を支払ってないけど消費している財をはっきりさせる

その理由は、まだ支払っていないけど、実際は消費している財産を金額(数字)で把握して記入することで、実際の剰余金をはっきりさせられるから。

先程の減価償却の話も近い概念です。

例えば、「毎年12月にその年1年分6万円の会費を後払いする有料スポーツクラブ」にあなたが入っていたとします。

その場合、毎月お金を払っていないだけで、実質は6万円÷12ヶ月=5千円が毎月発生している事になります。
そういう計算を、毎月費用として計算してしまうのです。

そうすることで、実際発生をした費用を認識することができる=まさに「発生主義」で家計簿がつけられることになります。

これを応用すれば、必ず毎年払う自動車税や自動車保険料、又は2年に一度大体同じ額を支払う車検代などを毎月の家計に反映させられます。

それにより、お金を使っていなくても使ったこととして考えられるので、気持ち的にお金を節約出来ることになります。
その結果、お金を確実に残していくために必要な収入を考え直したり、毎月の固定費用を見直したりすることが出来るのです。

貸借対照表と損益計算書を作ってみる

ちょっとむずかしいかもしれませんが、複式簿記で家計簿をつけると、企業の決算のように決算書類を作ることが出来ます。

貸借対照表

「貸借対照表」とは、財務状況・資産の状況を明らかにする表です。
今資産がどれだけあって、負債(借金等)がどれだけある。

その結果、純資産(本当の財産)を導き出すことが出来ます。

例えば、1億円の家を買ったけど8000万円の借金が残ってる場合、純資産は2000万円ですよね。

そういう資産や負債をはっきり出来るのです。

損益計算書

損益計算書は、ある期間で得られたお金と使ったお金を科目(項目別)に表す表です。

これは普通の家計簿に近い部分があり、食費や日用品費、医療費等管理したい項目を自由に作って表にすることが出来ます。

期間は、一般的には企業では1年間です。
家計の場合も月によって出費の度合いも違うと思いますので、1年で見れば大体毎年同じ水準で比較ができると思いますのでおすすめです。

具体的な勘定科目の設定

家計簿での簿記は、会計と同じ部分も多いですが、少しアレンジしてやる必要があります。

「食費」とかは企業会計にはないですからね。
具体的には、↓の記事を参考にして下さい。

複式簿記で家計簿をつける時の勘定科目【資産・負債・純資産編】

 

どうすれば複式簿記が分かる?

簿記3級に挑戦してみよう

ここまでは、あくまで複式簿記の概念についてお話をしただけで、実際の帳簿の記入の仕方(いわゆる「仕訳」と呼ばれる技術)についてはお話してきませんでした。
ただし、今まで説明したことを家計簿に反映させるには簿記(複式簿記)・仕訳の知識が必要になってきます。

何が言いたいかというと、本気で家計を把握し、将来お金を残していきたければ、正確な簿記(仕訳)を勉強しましょう。
ということです。

簿記の知識は、企業会計だけでなく、普段のお金や消費についての勉強にもなります。

おまけに、簿記3級(日商簿記という日本商工会議所が主催する全国共通の試験)であれば、1ヶ月程度の勉強で合格することが出来ます。
もちろん、市販のテキスト程度で十分合格できます。

サラリーマンの方で「仕事忙しくて勉強してる時間ないよ!」という人も安心。
年に3回も試験日がありますので、自分の勉強時間に合わせた受験時期を選ぶことが出来ますのでおすすめです。

数字は苦手!と逃げるのではなく、数字としっかり向き合って家計を守っていければ自分も家族もハッピーになるのではないでしょうか。

おすすめの会計ソフト

複式簿記で家計簿をつける場合、どうやって記入すれば良いのでしょうか。

エクセルで打ち込むとか、昔ながらの仕訳帳を記入する というのはちょっと時代錯誤だし、現実的ではありません。
私が使っているPCソフトを紹介します。

私はもう15年ほど、「弥生会計」というPCソフトで複式簿記で家計簿を付けています。
もともとは個人事業主や企業向けの会計ソフトですので、勘定科目等の初設定は家計用に触る必要はありますが、それもはじめだけです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。複式簿記というなんかとっつきにくいテーマで書いてみましたが、少しは興味が持てましたか?

是非一度簿記を勉強してみて、お金のこと、家計の事をしっかり向き合ってみて下さい。







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お金関係に詳しいアラフォー子持ちブロガー。

副業でせっせとお小遣い増を目論むも、副業が順調すぎて脱サラ&法人化を実現しました。

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